トンネル
夢に見た景色が広がっている
ここは僕が作った妄想の世界か
はたまた現実かもしれない
それは僕にしかわからない
マスクを外せば
冷たい風が鼻を通り抜けていく
この景色を焼き付けろ
目に
脳に
不安定な日々の中で
涙を流さない日なんて
あるわけもなく
今日までちゃっかり生きてきた
現実から目を背けたくて
52件も溜まったメールボックス
僕にとって未来はあまりにも遠く
薄汚れている
長くて暗いトンネルの先には
眩しい光が待っているのだろう
だけど遅すぎる
長すぎる
明るい場所にはもう行けない
トンネルの暗さに慣れてしまったから
進むしかない一方通行のこの道で
僕は震えながらうずくまっている
自分で歩き出す瞬間を今か今かと待ちながら